取締役メッセージ

創業家出身、
長期的な視点から積極的に意見を表明し、
グループの成長に貢献していきます

取締役/取締役会 議長

福武 英明

取締役/取締役会 議長 福武 英明

自身の経験に基づく知見を活かし
創業家出身の立場から、持続的な成長への取り組みをサポート

私は、当時スタートアップ企業だった(株)エス・エム・エスで新規事業の開発や上場に向けた体制整備を経験し、現在は私自身が設立した投資会社を通じて企業の立ち上げや買収を手がけています。同時に、公益財団法人である福武財団の代表理事を務めるなど、これまで国内外のさまざまな規模・形態の組織においてその運営に携わってきました。
現在、当社はDigital Innovation Fund(DIF)を通じてテクノロジー企業への投資を積極化し、また、海外展開の強化にも取り組んでいます。もともと当社グループはどちらかというと慎重で、リスクをとらない傾向の強い会社ですが、昨今のように変化の激しい時代において、この姿勢は成長へのリスクになりかねません。当然、投資などの施策の実施においてはデューデリジェンスなどでリスクを正しく把握・評価する必要がありますが、こうした際に私の経験を活かしていければと考えています。

海外の動向も踏まえた長期的な視点で目指すべき方向性について議論する

取締役会では、社会の動向や人々の価値観の変化、さらにはテクノロジーの進化を見据えながら、当社グループが目指すべき方向性やあり方について長期的な視点から意見を述べることで、深く検討する機会をつくるよう心がけています。例えば事業活動と文化活動の融合を目指す直島での取り組みは、長期的にベネッセの企業価値向上に寄与するものと考えており、取締役会ではこうした観点から意見を表明するとともに、直島を軸とした幹部社員研修の実施なども提案してきました。
また、取締役会の議論のなかでは、海外の動向・事例を踏まえた提言も行っています。現在私は海外に在住していますが、教育領域における国内外の事例を見ると、教育企業がITを活用してサービスを拡充するケースもあれば、IT企業が新たに教育サービスを開始するケースもあります。そうした国内外の競合に対して、どのように立ち向かっていくのか、あるいは当社グループの成長に取り込んでいくのか、適切な判断を下していく必要があります。当社グループは、米国発のサービスであるUdemyを日本で展開し、事業を拡大しています。今後このような成功事例が増えるよう貢献することも自身の役割だと認識しています。

取締役会の議論を活発化させて実効性のさらなる向上に貢献

2015年度から実施している取締役会の実効性評価では、5段階の点数評価とともにフリーコメントを記入する欄が設けられています。毎年度このフリーコメント欄には各取締役の専門性を踏まえた非常に多くの意見が記載され、実効性の担保に活かされています。また、2021年度評価においては、前年度に課題として挙がった株主・投資家との対話の拡充や、その内容の経営への反映について改善されていることが確認され、取締役会の実効性は年々向上していると感じています。
私は、2022年7月から取締役会議長を務めることとなりました。若手40代の議長として、前例にとらわれることなく、各取締役が自由かつ活発に議論できる環境づくりに注力します。当社グループには議論すべきテーマが数多くありますが、ポイントをしっかりと整理して、取締役個々の意見を引き出し、ガバナンスのさらなる強化に貢献していきたいと考えています。

最終更新日:2022年09月05日