中期経営計画
※記載している内容は、2020年12月時点(2021年3月期中)のものです。
FY2021-2025コア事業の進化と
新領域への挑戦
事業環境が大きく変化するなか、ベネッセグループは、5カ年の中期経営計画「コア事業の進化と新領域への挑戦」を策定しました。2014年の個人情報漏洩による業績悪化からの回復を実現し、企業体質を強化して、さらなる成長を目指すなかで、新型コロナウイルス感染症により、当社グループは大きな環境変化に直面しています。このような事業環境の変化を踏まえ、教育と介護というコア事業の進化と、新たな成長に向けた新領域への挑戦により、持続的な成長を目指します。
2030年に目指す姿
日本・世界が直面する教育と介護の課題に対し、その解決にどこよりも真摯に取り組み、すべての人が向上意欲を持ち、自分らしく挑戦し続けられる人生を支援します。
2030年の日本の社会環境
計画達成までのロードマップ
中期経営計画の実現に向けて
国内教育事業
2020年は新型コロナウイルス感染症の拡大に対する防止策として、政府が緊急事態宣言を発出し、一斉休校の措置が取られるなど、これまで不変であると思われていた教育機会、学びのあり方に劇的な変化が生じました。
当社グループでは、コロナ禍以前より、進研ゼミを中心に、より一人ひとりに合った学び、効果の高い学びのあり方を追求してきましたが、この劇的な環境変化を踏まえ、さらなる教育支援サービスのデジタル化や、映像・オンライン・教室を組み合わせたブレンディッド学習の早期実現に向けた取り組みを加速していきます。また、中長期的には、年間約50万台提供している進研ゼミの学習専用タブレット機をプラットフォームとして活用・展開することで、習い事やキャリア教育など多様化する学びのニーズへの対応を強化します。
また、教室のない地域にもサービスを拡大すべくオンラインを利用した学習塾の全国展開も視野に入れています。あわせて、学校向け教育事業では、主力の進研模試をはじめとする模擬試験事業を再強化するとともに、政府が進める学校情報化(いわゆる「GIGAスクール構想」)に対応して、学校支援事業の次世代化を進めていきます。

進研ゼミ
- ブレンディッド学習の早期実現
- デジタルによる個人別学習の実現(映像・オンライン・教室での人による指導の最適化)
- 多様な学びニーズへの対応(タブレットを活用した習い事など)
学習塾
- オンラインを利用した学習塾の全国展開
学校向け教育
- 模擬試験事業の再強化
- 「GIGAスクール構想」に対応した学校支援事業の次世代化
グローバル
こどもちゃれんじ事業
当社グループは、国内外200万人を超える会員と、30年以上にわたる幼児教育事業のノウハウを有しています。しかし、国内における少子化の加速、デジタル化の進展による競争の激化、中国における教育熱の加速など厳しい環境変化にさらされています。
このような環境下において、グローバルこどもちゃれんじ事業では、お子さまと共に成長する「しまじろう」をコアに、その事業・サービスの対象領域を、お子さまのみならず、ご家庭、親子の支援まで拡大していきます。また、コロナ禍によるデジタル化の加速でますます競争が激しくなるなか、アプリの導入やデジタル講座の開講(国内)、販売構造のDX化やきめ細やかな対応を実現する「AI録画レッスン」の開発(中国)などを進めることで、幼児教育の新たな価値を創出していきます。

- 家庭・親子を支援する「しまじろうワールド」の拡大
- デジタルによる接点拡大と商品・サービスの強化
介護・保育事業
高齢者人口の増加により、今後も介護市場の成長が見込まれる一方、その現場を支える人財の確保や育成が大きな課題となっています。
当社グループでは、「その方らしさに、深く寄りそう。」という理念を掲げ入居者様の視点に立ったホーム運営を追求するとともに、採用戦略と連動した新規展開エリアの拡大および新規ホームの開設に取り組んでいます。同時に、ホーム数を追うだけでなく、20年を超える実践知を科学的アプローチで体系化した「ベネッセメソッド」の一層の進化や、ベネッセ版センシングホームの開発などを通じて、「特色のあるホームづくり」を進めています。
さらに、認知症や介護技術など専門的な知識・ノウハウを持つ介護スタッフの確保・育成を引き続き強化することにより、入居者様へ常に高品質なサービスを提供していきます。このように事業基盤をさらに強化することで、「その方らしさに、深く寄りそう。」という理念を実現していきます。また、中期的には、人材紹介事業など周辺領域事業も拡大し、非連続な成長を目指します。

「アリア一番町」
- 新エリアへの進出による新規ホーム開設数の増加
- 人材紹介事業など周辺領域事業での非連続な成長
ベルリッツ事業
140年以上の歴史と、定評あるベルリッツメソッドで語学学習をサポートするベルリッツは、教室ネットワークの合理化やフランチャイズ化とともに、ベルリッツ2.0による商品とマーケティングのオンライン・デジタルシフトを強力に進めています。世界70カ国以上で事業を展開しており、新型コロナウイルス感染症の影響を受けましたが、上記取り組みにより、2022年度の黒字化を目指します。
- ベルリッツ2.0とデジタルマーケティングの強化
- さらなる構造の転換
新領域への挑戦
中期経営計画においては、マーケットとして今後の成長が見込まれ、当社グループの強みが活かせる領域での新たな事業展開に積極的に挑戦していきます。まずは国内で強固な基盤を構築している介護事業の海外展開、そして「大学・社会人領域」において一生涯の学びと多様な働き方を支援する事業・サービスの拡充を進めていきます。
- 国内で培った自社の強みを活かした海外展開(中国での介護事業・海外での教育事業)
- 大学・社会人領域での、一生涯の学びと多様な働き方の支援
- ※1 要介護者に向けた施設・訪問サービス 市場規模:2020年時点 成長率:2020年→2030年
- ※2 市場規模:2020年時点
中期経営計画達成に向けた経営基盤
中期経営計画を達成するための重要な経営基盤として、DXの推進体制構築は急務です。当社グループのデジタル教育サービス・教材は、すでに多くのお子さま、学校や企業のかたにご利用いただいています。今後はこうしたサービス・教材を生み出してきた社内外のデジタル人財を結集して組織的に活用する仕組みを整備することで、さらなる事業の成長につなげていきます。
デジタル教育サービス
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学習専用
タブレット -
学校ICT化を支援する
教育プラットフォーム -
校務支援
サービス -
社会人向け
オンライン学習サイト
DX推進体制

資本政策
当社は、配当性向35%以上を維持しながら、ポートフォリオ戦略、財務戦略に基づき、成長に向けた積極投資を実行します。

ベネッセグループにおける
SDGs貢献の考え方
当社グループでは、教育、介護というコア事業を通じて、SDGsの実現に貢献していきます。
