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「放課後に使える自由時間」は4~5時間
公開日:2009年10月08日
「放課後に使える自由時間」は4~5時間
成績上位層は時間を有効に活用
小5生~高2生の「放課後の生活時間調査」
公開日:2009年10月08日
株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山市)の社内シンクタンク「Benesse教育研究開発センター」では、2008年11月に、全国の小学5年生から高校2年生8,017名を対象にした、「放課後の生活時間調査」(生活時間の実態と意識に関する調査)を実施しました。本調査について、本年7月にアンケート結果の「速報」を報告しましたが、このたび新たに、平日の「放課後の時間」を子どもがどのように使っているかについてのデータがまとまりました。主な結果は、以下の通りです。
子どもたちが自由に使える放課後の時間は、1日4~5時間程度しかありません。この時間の使い方は、学年によって変わります。たとえば、中1・2生と高校生は、「部活動」によって生活が後ろ倒しになり、就寝時間が遅くなりがちです。また、中3生は、「勉強」によって就寝時間が遅くなっています。生活リズムを整えるうえでも、限られた時間をいかに使うかを考える必要があるといえます。成績上位層の子どもの生活をみると、単に「勉強」の時間が長いというだけでなく、すきまの時間をうまく活用するなど効率的に時間を使っている様子がみられます。子どもの成長に応じて、そうした「タイム・マネジメント力」を育てることが重要と言える結果です。
詳しいデータはこちらをごらんください。
1)「放課後に使える自由時間」は、4~5時間程度
- 生活に必須な時間(「睡眠」「食事」「身の回りのこと」)や学校の時間(「学校」「部活動」「移動」)を除いた子どもが「放課後に使える自由時間」は、中3生を除いて、1日に4~5時間程度である。
- 「放課後に使える自由時間」は、中1生と高1生で減少する(小6→中1: 40分減、中3→高1: 2時間減)。
- 「放課後に使える自由時間」の多くは、「勉強」と「メディア(主にテレビ・DVDの視聴)」に使われている。
2)勉強時間について、小学生は夕食前に、中学生は夕食後に確保している
- 小学生の放課後の様子:
17時:「勉強」をしている子の割合が3割と高く、「遊び」「習い事」をしている子も多い。
20時:「メディア」と「生活」(食事、身の回りのこと)が中心で、「勉強」をしている子は2割弱。
23時:9割の子が「睡眠」。
- 中学生の放課後の様子:
17時:中1・2生は、「部活動」「移動」(部活動後の帰宅)が過半数。一方、中3生は2割5分が「勉強」。
20時:中1・2生の3割5分、中3生の半数が「勉強」。中1・2生は夕食前にできなかった勉強を行っている。
23時:中1・2生は6割が「睡眠」。中3生は、「睡眠」が3割弱、「勉強」「メディア」が2割~2割5分。 - 高校生の放課後の様子:
17時:「学校」「部活動」「移動」をしている子が7割を占める。
20時:「メディア」と「生活」(食事、身の回りのこと)が中心で、「勉強」をしている子は少数派。
23時:「睡眠」をとっている子が3割弱、「勉強」「メディア」が2割~2割5分。
3) 成績上位の子どもは、時間を有効に活用している
- 成績上位の中学生は、夕食前に「勉強」する比率が高く、すきま時間をうまく活用する子どもが多い。
- 成績上位の中学生は、「勉強」の時間が長く、「メディア」の時間が短い。
子どもたちが自由に使える放課後の時間は、1日4~5時間程度しかありません。この時間の使い方は、学年によって変わります。たとえば、中1・2生と高校生は、「部活動」によって生活が後ろ倒しになり、就寝時間が遅くなりがちです。また、中3生は、「勉強」によって就寝時間が遅くなっています。生活リズムを整えるうえでも、限られた時間をいかに使うかを考える必要があるといえます。成績上位層の子どもの生活をみると、単に「勉強」の時間が長いというだけでなく、すきまの時間をうまく活用するなど効率的に時間を使っている様子がみられます。子どもの成長に応じて、そうした「タイム・マネジメント力」を育てることが重要と言える結果です。