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「幼児の生活アンケート・東アジア5都市<東京、ソウル、北京、上海、台北>調査2010」

母親が我が子の将来に期待することは、東京「友人を大切にする人」、「他人に迷惑をかけない人」、ソウル「リーダーシップのある人」、「経済的に豊かな人」、北京・上海・台北「仕事で能力を発揮する人」が上位に。

公開日:2010年12月03日
株式会社ベネッセコーポレーション(本社:岡山市)の社内シンクタンク「ベネッセ次世代育成研究所」では、2010年2~5月に、3~6歳の就学前の幼児を持つ東アジア5都市(東京、ソウル、北京、上海、台北)の保護者を対象に、幼児の生活の様子や保護者の子育てに関する意識・実態を比較することを目的とした「幼児の生活アンケート・東アジア5都市調査2010」を実施しました。

主な調査結果

  • 5都市の母親に共通した子どもへの期待は「自分の家族を大切にする人」、東京は人間関係への配慮を、ソウルや北京・上海、台北は社会的な活躍をより期待
    母親が将来子どもにどのような人になってほしいかと思うかについて、東アジア5都市とも、「自分の家族を大切にする人」が1位だった。2位以下には、東京は「友人を大切にする人」「他人に迷惑をかけない人」、ソウルは「リーダーシップのある人」「経済的に豊かな人」、北京・上海・台北は「仕事で能力を発揮する人」などが入った。 ※複数回答
  • 各都市共通で、子どもは「生活や人生を豊かにしてくれる存在」
    東アジア5都市の母親に共通して、自分にとって子どもは「生活や人生を豊かにしてくれる存在」「自分とは独立した人格を持つ存在」という回答率が高かった。また、ソウル・北京・上海では、「将来の社会をになってくれる存在」という回答率も高かった。 ※複数回答
  • 東京の母親に比べ、他の都市の母親のほうが教育熱心
    母親の子育て観について、文字や数は「子どもが関心を持つようになってから教えるのがよい」か、「できるだけ早くから教えるのがよい」かの2択では、「早くから」との比率が、東京19.2%、ソウル13.4%に対し、北京35.1%、上海40.3%、台北40.6%だった。また、「大学進学や学校名にはこだわらない」か、「世間で名の通った大学に通ってほしい」かの2択では、「名の通った大学に」の比率が、東京29.7%、台北28.9%に対し、ソウル51.9%、北京61.9%、上海67.4%だった。
  • 習い事は、東京はスポーツ系と学習系、ソウルや北京・上海は学習系と芸術系、台北は芸術系の比率が高い
    習い事をしている幼児の比率は、北京78.2%、上海74.4%、ソウル68.3%、東京59.8%、台北56.6%。習い事の種類は、東京はスポーツ系と学習系、ソウルや北京・上海は学習系と芸術系、台北は芸術系の習い事の比率が高かった。
今回の調査結果より、東アジア5都市の母親は共通して、子どもは「生活や人生を豊かにしてくれる存在」であり、将来は「自分の家族を大切にする人」になってほしいといった期待をもっています。その一方、東京の母親は、人間関係への配慮をより期待するのに対し、ソウルや北京、上海、台北の母親は、社会的な活躍を期待するといった違いもみられました。また、東京以外の母親の方が、教育により熱心な意識がみられ、習い事の内容にも違いがみられました。東アジアとして共通する社会・文化的な背景がある一方で、それぞれの都市ごとの社会状況や価値観の違いが反映されているようです。

※ベネッセ次世代育成研究所WEBサイト
 http://www.benesse.co.jp/jisedaiken/

最終更新日:2020年03月09日