n  

トップページ > 株主・投資家情報 > 経営情報 > トップメッセージ > 経営陣へのQ&A

印刷するEnglish

最終更新日 :2010年09月02日

経営陣へのQ&A

代表取締役社長 福島保 代表取締役副社長 福原賢一
ご質問

2009年10月に持株会社体制へ移行してから、経営はどのように変化しましたか?

回答

(福島)

  • 経営判断がスピードアップしました。これにより、グループ全体の成長戦略に基づいた「選択と集中と改革」を進めました。

持株会社である(株)ベネッセホールディングスは、グループ全体の成長戦略の立案、経営 資源の配分と、それに資する人材の育成を担い、(株)ベネッセコーポレーションをはじめとした各 事業会社は、グループ戦略に基づき業務の執行に集中します。この役割分担により、経営判断が スピードアップしました。持株会社の下では、「国内教育」「海外教育」「生活」「シニア・介護」「語 学・グローバル人材教育」の5つを成長事業領域と位置づけ、経営資源を重点的に投資します。 持株会社体制移行後半年で、すでに(株)ボンセジュールの子会社化や(株)アビバの株式売却 等、今後の成長に向けた事業の「選択と集中と改革」を推し進めました。
また、業績が堅調な時だからこそ今後の成長を加速させるための基盤固めが重要であると判 断し、生産性や資金・資産の効率性を重視した、筋肉質な企業体質づくりにも取り組んでいます。

(株)ボンセジュールの子会社化

2010年3月 高齢者向け生活ホームを運営する(株) ボンセジュールを100%子会社化。(株)ベネッセスタイ ルケアが運営している従来の高齢者向け生活ホームに 加えて、より低価格帯のホームも提供できる体制を整え、 多様なニーズに対応し、さらなる事業拡大を目指す。

(株)アビバの全株式売却

2010年3月 (株)アビバ株式のすべてをスリープログ ループ(株)に売却。(株)アビバが運営するパソコン教 室事業は、当社グループ内でのシナジー効果が薄く、 単独での事業拡大も難しいことから、より高いシナジー 効果を期待できる他社に売却。

5つの成長事業領域

ページの先頭へ

ご質問

2009年度は7期ぶりの減収減益となりましたが、その要因をどのように分析されていますか?また、2010年度は現中期経営計画の最終年度に当たります が、目標達成に向けた進捗状況を教えてください。

回答

(福島)

  • 2009年度: 為替換算時のマイナス影響、世界景気の悪化によるベルリッツの レッスン数減少等により減収減益となりました。
  • 2010年度: 世界的な景気後退の影響により、売上は中期経営計画の目標を下方 修正しましたが、営業利益は実質的な当初目標を目指します。

2009年度の減収減益の要因は、主にベルリッツインターナショナルにおいて、円高進行による為替換算時のマイナス影響があったこと及び、世界景気の悪化による法人需要の減少等により世界各地域でレッスン数が減少したことです。
一方で、主力の教育事業は、国内外での通信教育事業の会員数の増加や高校向け事業の堅調な推移、学習塾の事業譲受等により、売上・利益ともに順調に拡大しました。また、シニア・介護事業もホーム数を拡大し増収増益となりました。
2010年度は、国内外の通信教育事業の会員数の出足が好調であること、シニア・介護事業がホーム開設数を大幅に増加することや、(株)ボンセジュールの子会社化等により、前年度比3.7%の増収を見込んでいます。営業利益は、教育事業やシニア・介護事業での増収による増益等により、前年度比8.2%の増益見込みで、売上から当期純利益までのすべてにおいて過去最高を更新する見込みです。

業績の推移及び見通し(売上高・営業利益)

なお、2010年度は、2006年5月に公表した中期経営計画の最終年度に当たります。世界的な景気後退の影響等を勘案し、売上は当初目標の4,300億円から4,215億円へ修正しました。
一方、営業利益は実質的な当初目標を維持します。ただし、2008年度からの在外子会社の「のれん」に関する会計基準の変更に伴い、ベルリッツインターナショナルののれん償却費が毎年約20億円発生していることにより、当初目標の430億円からこの償却費を控除した410億円を実質的な目標とします。ROEは当初目標の12%を引き続き目指します。

2010年度業績見通し

ページの先頭へ

ご質問

少子化に加え、景気低迷、消費マインドの低下、市場での競争激化等、厳しい環 境下においても主力の教育事業は好調ですが、その理由は何だとお考えですか? また、国内の教育事業は今後もまだ成長が期待できるのでしょうか?そのため の施策を教えてください。

回答

(福島)

  • 好調の要因は、商品力・マーケティング力の継続的な向上に加え、外部環境の追い風もありました。

  • 次世代化の推進により今後もさらなる成長を目指します。

少子化や、長引く景気低迷等、事業環境が厳しい中、国内通信教育事業の2010年4月の会員数は、前年同月比1.0%増の408万人と3年連続の増加となりました。さらに、海外の会員数も合わせると前年同月比2.9%増の460万人と過去最高を更新する等、2010年度も好調なスタートを切りました。
好調の要因は、商品力・マーケティング力の継続的な向上にあると考えますが、それに加え、外部環境の追い風もありました。
まず商品面では、一人ひとりの学力や目標、学習スタイル等、個別の状況やニーズへのきめ細かい対応を継続的に進めてきたことが、子どもたちや保護者の方々からの評価につながっていると感じています。2008年度から開始した、インターネットを組み合わせた教材「進研ゼミ中学講座+i」は、インターネットの特色を活かして子どもたちのやる気を引き出し、学習効果を高める仕組みが徐々に定着し、会員数を伸ばしています。また、マーケティング・営業本部が、教育事業を中心に全社のマーケティングを一元管理することで、ノウハウの共有や効率的な資源配分が可能となり、より一層効果的なマーケティングを実施しています。
外部環境に関しては、2011年度以降実施される新学習指導要領で、学力重視路線が打ち出されました。2009年度からは小・中学校で移行措置が開始されたこと等から、子どもの教育に対する保護者の関心が一層高まっています。今後も学校教育を補完する教材としての「進研ゼミ」の重要性はますます高まるものと考えます。また、長引く景気の低迷が消費行動に与える影響が懸念されていますが、「進研ゼミ」は、他の教育サービスと比較しても高品質で、かつ価格競争力が高いため、不況にも十分耐えうる力があると考えています。

「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」会員数の推移

今後も国内教育市場は少子化や競争激化で厳しい事業環境が予想されますが、その中でも当社は、インターネット等のメディアを活用した次世代化の推進により、市場におけるシェアを拡大し、今後もさらなる成長を目指します。2011年度には高校講座で次世代型商品を投入し、小学講座でもインターネットを使った添削サービスを開始する予定です。今後も随時商品の次世代化を推進し、現在の対象人口に対するシェア21%を、2018年度には25%にまで高めることを目指しています。

学習指導要領改定スケジュール

次世代型商品投入スケジュール

ページの先頭へ

ご質問

中国での教育事業の今後の戦略についてお聞かせください。

回答

(福島)

  • 拠点の拡大、顧客接点の拡大等により、成長スピードを加速します。

当社グループは、今後の中長期的な成長に向けて「グローバルな事業展開」に注力しています。中国では2006年から幼児を対象とした通信教育事業を展開しており、2010年4月時点の会員数は、前年同月比7万人増の22万人と、順調に拡大しています。中国は、年間の出生数が約1,500万人と、日本の15倍近くにものぼる巨大市場であり、著しい経済成長とともに所得水準も向上しています。さらに子どもに対する保護者の教育熱が高く、非常に有望な市場です。
当社は、中国での教育事業を今後の成長の柱と捉え、2010年度以降、事業拡大のスピードを加速します。現在、営業拠点は上海の一拠点のみですが、今後は北京や広州等にも拠点を設立し、より効果的なプロモーションを拠点ごとに展開することにより、重点地域における営業力を高め会員数の拡大を加速させていきます。また、お客様との接点となる店舗の拡充や、マーケティングの強化等にも注力します。さらに、現在は就学前の幼児を対象とした商品を提供していますが、今後は小学生向け商品等、商品ラインナップも拡充します。
これらの取り組みにより、2010年度末には会員数30万人、2018年度末には会員数150万人を目指します。

海外会員数の推移

ページの先頭へ

ご質問

世界景気の低迷はベルリッツに深刻な影響を及ぼしていますが、現在の市場環境をどのように見ていますか? また、今後の施策を教えてください。

回答

(福島)

  • 市場では低価格化、オンライン化等、顧客ニーズの変化に対応した新たなサービスが台頭しています。

  • ベルリッツは顧客志向の徹底と、付加価値の高い新たなサービスの提供により、グローバル人材教育のリーディングカンパニーを目指します。

世界景気の低迷による法人需要の減少や、個人消費の低迷等、市場環境は依然厳しい状況が続いています。一方で、従来型の教室での語学レッスン以外に、インターネットやパソコンを利用して、場所を選ばず低価格でレッスンを提供する新たなサービスが台頭しています。
2009年度は、ベルリッツの業績も世界景気に大きく影響を受けました。しかし、業績が厳しい中でも、将来の成長に向けた基盤を整備するため、IT、人事、マーケティング等のインフラの抜本的な改革を実施しました。
2010年度は、顧客ニーズや市場の変化に対応し、顧客志向をさらに徹底したサービスを提供していきます。たとえば、業種や企業、職種等によって異なる顧客の多様なニーズに合わせて、レッスンの個別対応をすることや、世界70ヵ国以上にあるベルリッツの教室とオンラインレッスンを組み合わせたハイブリッド型レッスンを提供すること等により、お客様のニーズにより柔軟に対応します。加えて、世界で通用するビジネスリーダーの育成プログラムの強化・拡大や、留学支援を行うELS事業のエリア拡大等、中長期的な成長を牽引する事業の強化にも取り組んでいます。ベルリッツは、顧客志向の徹底と、従来の語学レッスンにとどまらない付加価値の高いサービスの提供により、グローバル人材教育企業としてのさらなる成長を目指します。

「グローバルリーダー育成プログラム」

ページの先頭へ

ご質問

シニア・介護事業を取り巻く環境と、今後の戦略についてお聞かせください。

回答

(福島)

  • 高齢化の進行、総量規制の緩和等により、市場は引き続き拡大しています。

  • ホーム開設の加速、対象市場や事業分野の拡大により、グループの成長ドライバーになることを目指します。

シニア・介護事業の市場は、高齢化の進行に伴い引き続き拡大しています。地方自治体による総量規制も足元では緩和傾向にあります。一方、近年の経済環境を受けて、経営難等の理由で閉鎖されるホームや運営主体が変わるホームも増えており、事業者の信用力がより一層重視されるようになっています。
このような中、(株)ベネッセスタイルケアは毎年安定的に高齢者向け生活ホームを開設し、2010年3月末には全国で150ホームを運営するまでになりました。サービス品質や財務体質における優位性を確保し、お客様からの信頼を得ることで、94%という高い入居率を維持しています(2010年3月末時点)。また、2007年以降取り組んできた新人事制度の導入や研修の充実、業務改革等が奏功して定着率が大幅に向上し、次の成長に向けて、質の高い人材を安定的に確保できる体制が整いました。
2010年3月には、(株)ベネッセスタイルケアが運営する既存のホームよりも、比較的低価格のホームを運営する(株)ボンセジュールを子会社化し、多様なニーズに対応したサービスの提供が可能になりました。これにより、対象となる顧客層やエリアを広げ、事業拡大のスピードを加速します。2010年度は、(株)ベネッセスタイルケアのホーム開設数を昨年の12ホームから26ホームへと大幅に拡大し、さらに、(株)ボンセジュールが運営する29ホームが加わることで、ベネッセグループ全体では205ホームと、業界最大規模になる見込みです(2011年3月末見込み)。中長期的には、規制リスクや多様なニーズに対応するため、既存のビジネスモデルにとどまらない新たな事業分野の開拓にも取り組んでいきます。今後も、これまでの実績と、ベネッセらしい「安心・安全」で質の高いサービスや信用力を背景に、市場のニーズを捉えた着実な成長を実現し、ベネッセグループの成長ドライバーになることを目指します。

有料老人ホームの業界ポジション(2009年度)

ページの先頭へ

ご質問

生活事業の今後の戦略についてお聞かせください。

回答

(福島)

  • インターネットの活用強化により、新しい事業モデルを構築します。

生活事業の現在の主力事業は、出版事業と通信販売事業です。近年の出版不況により、当社の雑誌も販売部数、広告売上ともに減少しています。また、出版事業は当社グループの他の事業に比べ、収益性が低いのも課題です。一方、通信販売事業は、女性のライフステージや子どもの成長段階に合わせて商品ラインナップを拡充することで、不況で個人消費が低迷している中でも順調に売上を伸ばしています。
今後は、“ 妊娠・出産・育児”や、“ 女性と家族の生活”の分野でベネッセが持つ圧倒的なNo.1ブランドを活かして、既存の雑誌メディアにとどまらず、インターネットや携帯端末等複数のメディアを組み合わせたコミュニティの拡大を図るとともに、インターネット事業、通信販売事業の強化を通じて、新しい事業モデルを構築していきます。

ページの先頭へ

ご質問

今後のM&A戦略について教えてください。

回答

(福原)

  • 事業領域ごとに自律的な成長を目指して積極的に実施します。

2009年10月の持株会社体制への移行により、事業領域ごとの迅速な意思決定や、グループ内での効果的な経営資源の配分が可能となりました。私は、今後のグループの成長のために、事業領域ごとに、自律的な成長を目指してM&Aや事業提携を積極的に実施したいと考えています。ただし、M&Aで重要なのは単に規模の拡大を追求することではありません。当社の経営理念に合致していることが大前提で、国内教育、海外教育、生活、シニア・介護、語学・グローバル人材教育の各事業領域で、シナジーを発揮し、当社グループの強みをさらに強化することを目指します。
2009年度は、国内教育、シニア・介護、語学・グローバル人材教育の3つの事業領域でそれぞれM&Aを実施しました。
今後もグル―プの成長に貢献するM&Aを積極的に実施したいと考えます。

2009年度 M&A実績
国内教育:鉄緑会

2009年4月事業承継
東京大学を中心とした日本の難関大学への合格実績が非常に高く、難 関大学受験指導の専門塾として圧倒的なブランド力を有する学習塾。

シニア・介護:(株)ボンセジュール

2010年3月子会社化
首都圏・関西圏を中心に高齢者向け生活ホームを運営。(株)ベネッセスタイルケアよりも比較的低価格帯のホームを中心に展開。

語学・グローバル人材教育:
フェニックス・アソシエイツ(株)

2009年7月ベルリッツが子会社化
企業向け語学研修事業及びビジネススキルトレーニングを展開し、外資系を中心としたグローバル企業を多く顧客に持つ。

ページの先頭へ

ご質問

資本政策、及び株主還元に対する考え方を教えてください。

回答

(福原)

  • キャッシュを継続的に創出する経営に努めます。

  • キャッシュは中長期の成長に向けた研究開発、基盤強化、M&A等の投資に 活用します。

  • 配当、自社株買い等、積極的で持続可能な株主還元を実施します。

資本政策は、当社グループの重要な経営課題です。当社グループは経営の健全性を保つため、キャッシュを継続的に生み出す経営に努めるとともに、事業で得られたキャッシュは、中長期の成長に向けた研究開発や基盤の強化、M&A等、今後の事業成長のための投資、及び株主還元のために有効に活用します。また、自己資本を効率的に活用することで、2009年度のROEは12.9%と、2010年度の数値目標として掲げているROE12%を超えました。今後も引き続きROE12%以上を目指します。
株主還元策としては、配当や自社株買いを継続的、積極的に実施しています。配当に関しては「配当性向35%以上」(連結)を明示しています。2010年度は、過去最高の業績を見込んでいることから、1株当たり配当金は前年度比5円増配の95円を予定しており、配当性向(連結)は41.5%となる見込です。また、2009年度のDOE(純資産配当率)は5.2%となりました。自己株式については、2008年度は311万株、132億5千2百万円、2009年度は40万株、15億1千1百万円の買い付けを行いました。2010年3月末時点で自己株式771万株(265億2千7百万円)、発行済株式総数の7.3%を保有していますが、今後も必要に応じて随時自己株式を取得したいと考えます。これらにより、2009年度の純資産総還元率は5.7%となりました。

自社株買い(累計取得株数推移)

1株当たり配当金/配当性向(連結)