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透明性・迅速性を重視した「経営」を行っています
ベネッセグループの経営の特色には透明性・迅速性の高い意志決定プロセス、取締役会における諮問委員会の設置、社外取締役・社外監査役の積極的な登用などがあります。これらの特色を活かすことで、経営に対する監督機能の強化、経営レベルの向上を図っています。
インタビュー:社外監査役の視点から
社員とともに、良い企業風土をつくることができる会社

ベネッセの社外監査役に就任して丸2年が経ちました。この2年間で強く感じるのは、ベネッセはガバナンスの制度やしくみを整備しているだけでなく、それをうまく運用できている会社だということです。監査役の仕事というと、会社の問題点を指摘すること、そしてそれを報告書に記すことだと思われがちです。しかし、私は単に指摘するだけではなく、その問題をいち早く改善することのほうが大事だと思います。問題点があればそれを社員とともに改善し、良い企業風土を一緒につくっていきたいと考えていますし、ベネッセはそれができる会社だと感じています。
ベネッセの監査役は、重要な経営会議にはすべて出席し、社内の報告資料も見ることができます。経営陣や社員など、誰にでも会って話を聞くこともできます。これほど現場に入り込んでいる監査役というのは、数ある上場企業のなかでも少ないと思います。監査役会は毎月開催されますが、毎回議題についてとことん話し合うため、時間をオーバーしてしまうこともしばしばです。
外の世界を知って、客観的に自社を見つめる力を
ベネッセは「自由闊達・チームワークで行動する会社」という印象は今も変わりません。社員が常に「次世代」を意識し、目指す方向が一致しているので、先に進むスピードも速いと思います。ただ、一点気をつけて欲しいのは、「会社の常識は社会の非常識では?」という意識を持って欲しい、ということです。社内では当たり前になっていることでも、外から見るとおかしいこともあります。社員にはもっと外の世界を知って、客観的に自分の会社を見る目も養って欲しいですね。私は、社外監査役として外からの視点を社内に持ち込む役割を果たしたいと思っています。
また、私はベネッセ商品のユーザーでもあるので、ユーザーの視点から、今後もいろいろと意見を伝えていきたいと思います。
経営体制
ベネッセは、監査役設置会社でありながら2003年4月より執行役員制度を導入し、取締役会での執行責任の明確化を図っています。また、取締役会においては社外取締役の役割を重視し、経営に対する取締役会の機能を強化しています。同様に、監査役会においても社外監査役の役割を重視し、高い独立性と経営監視機能の充実を図っています。現在の経営体制は、3名の代表取締役と1名の取締役副会長を柱に、取締役10名(うち社外取締役4名)、監査役4名(うち社外監査役2名)、執行役員15名(うち取締役兼務者3名)となっています。
さらに、重要な連結子会社の経営者の中から5名をグループ役員に任命しています。グループ役員は、子会社の経営に責任を持つだけでなく、執行役員と同様にグループ全体戦略に関与する責任と権限を持つ立場として、グループ内のシナジー向上に努めています。
コーポレートガバナンス体制図

※2009年6月時点
経営諮問機関としての委員会の設置
| 委員会名 | 活動概要 |
|---|---|
| 執行役員指名・ 育成・報酬委員会 |
委員長を代表取締役副会長 兼 CEO補佐、オブザーバーを常勤監査役として、執行役員の選任・評価・育成、報酬設定の明確化およびプロセスの透明化を目的としています。 |
| 組織人事委員会 | 代表取締役社長 兼 COOを委員長とし、中長期および全社視点での決定が必要となる人材・組織に関する事項の検討を行っています。 |
| 投資委員会 | 代表取締役を委員長とし、社外取締役、監査役もメンバーに加わり、多額の資金・資産変動を伴う可能性のある経営上の重要課題の検討およびリスクの高い新規事業案件、投融資等外部の見識を必要とする案件の検討を行っています。 |
監査役会および監査体制
ベネッセでは、「経営陣と重要経営課題に関する問題意識を共有することで、社会的信頼に応える良質な企業統治体制の確立に責務を負うこと」を監査方針に掲げています。この方針のもと、監査役監査規程に従い、予防監査に重点を置いて、監査役会を原則月1回開催しています。
監査役は、経営トップとの定期的な意見交換や取締役会や重要な経営会議体への出席、執行役員からの事業報告の聴取、業務状況の調査などを積極的に実施し、監査法人や内部監査部門と連携しながら、監査の視点から積極的に意見具申を行っています。
内部監査は、年間監査計画に従って、専任部門である経営監査部が12名の人員で、子会社を含む各部門に対し監査を実施し、評価と提言を行います。内部監査の結果は、経営陣および監査役に報告します。
財務会計面では監査法人トーマツを選任し、会計監査人による監査を定期的に実施しています。監査役や経営監査部、会計監査人は、定期的に開催される合同会議での業務報告などを含め必要に応じて情報の交換を行うことで、相互の連携を深めています。
取締役会
取締役会は、取締役の定数を10名以内と定めたうえで、代表取締役会長を議長に原則月1回開催し、経営の重要な意思決定と業務の執行を監督しています。諮問委員会として、「指名・報酬委員会」「買収検討委員会」を設置しています。
「指名・報酬委員会」は、代表取締役会長を委員長に、取締役および社長候補者の選定・解任案の検討、取締役の報酬制度・運用方針の策定、報酬額の決定を行う目的で設置され、社外取締役全員と監査役1名で構成されています。当委員会は、監視機能を適切に果たせるよう、監査役がメンバーに含まれますが、議決権は有しません。
「買収検討委員会」は、当社株式の大規模買付が行われた場合の対応を検討する目的で、社外取締役全員、社外監査役全員で構成され、適宜外部専門家の助言を得られます。
業務執行と透明性の確保
経営トップによる意思決定を傍聴する一般社員の様子
経営方針や経営に関する重要事項の意思決定機関として、3つの会議体を運用しています。一つは、全社またはグループに関する重要案件を審議する機関であるHMC(Headquarters Management Committee)で、代表取締役社長 兼 COOを議長として原則月2回開催しています。ほかに、各事業本部や主要子会社の重要案件を審議する機関として、事業本部長または子会社社長を議長としたDMC(Division Management Committee)やCMC(Company Management Committee)などを設置し、原則月1回開催しています。
これらの会議体には、原則として役員、従業員は誰でも参加・傍聴ができ、審議結果についても社内で共有し、検討内容・プロセスの透明性の確保に努めています。
さらに、グループ全体のマーケティングに関する戦略・方針・施策を検討・評価する機関として、マーケティングに関する最高責任者であるCMO(Chief Marketing Officer)を議長とした全グループの全社営業戦略会議を、原則として月1回開催しています。
ベネッセグループ経営方針
理念・哲学
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Benesse。それは、「志」をもって、夢や理想の実現に向けて、一歩一歩近づいていく、そのプロセスを楽しむ生き方のこと。
私たちは、その実現のために教育・文化・生活・福祉の分野において、人々の向上意欲と問題解決を生涯に亘って支援することにより、お客さまや地域・社会にとってなくてはならない企業を目指します。
企業理念をどのように商品・サービスに具現化していくかは、以下のように考えます。
ビジョナリー・カンパニー

※営業とは、商品・サービスだけでなく企業理念を理解してもらうための活動も含む。
育みたい社風と行動指針
ベネッセグループにおいては、社員が一番の財産であり競争力の源です。主役である社員が誇りをもち、自らの目標に向かって十分に能力を発揮し成長し続ける企業、同時に組織としての力を最大化できる企業を目指し、社員一人ひとりが主体的に以下の社風を育みます。
- Benesseの追求
常に自らの「Benesse(よく生きる)」を考え行動します。家庭・地域・社会・地球環境との調和のなかで、「よき市民」であることを心がけます。 - 顧客中心・信用第一
何よりも信用を重んじます。常に顧客に目を向け、心を込めて誠実に仕事をします。私たちの商品・サービスの活用シーンを念頭に置き、ハイテクとハイタッチを駆使し顧客満足度の高い商品・サービスを追求します。 - チームワーク・コミュニケーション
大きな目標の達成には、完成予想図(ゴール)、ロードマップを共有することとチームワークが重要です。チームの中で自分の役割に責任を持ち、お互いに協力し合いながら、後輩の育成にも取り組み、個人と共にチームとして成果を追求し、コミットメントを果たします。積極的にコミュニケーションを図り、所属部署や立場に関係なく、本音をもって自由に議論することで、チームワーク力を高めます。 - 創造力・チャレンジ精神
たえず問題意識と知的好奇心とグローバルな視点を持ち、感度をよくして創造的な仕事をします。流行に流されることなく、本質的なもの(不易)を大切にするとともに、10年後、20年後の日本や世界を予見し、新たな価値の創造に果敢にチャレンジします。 - 意思決定の透明性
意思決定にあたっては透明性を確保するとともに、客観的な「論理・事実・数字」をきちんと説明します。 - 全体最適
目先の仕事に埋没することなく、部門や全社の目標と戦略を理解するよう努め、全体を俯瞰して物事を考えます。 - インテグリティ(誠実性)
法令を遵守し、取引先への配慮も怠らず、社会の繁栄につながり社会に受け入れられる利益を追求します。 - ゼロベース
過去の経緯、成功体験、義理人情にとらわれず、ゼロベースで考えます。今、新しく始めると仮定したときに最も理想的な業務プロセスを追求します。
卓越したビジネスモデルの追求
50年以上に亘り成長を続けてきた当社のビジネスモデルは、創業社長の倒産経験からの学びと理念・哲学をよりどころに、多くの先輩達が次のような創意工夫を込めて積み上げ創ってきました。そして新たな事業分野に進出する度に、更に優れたビジネスモデルを追求してきました。
ベネッセにおけるビジネスモデルのキーワードの変遷

意志決定時の基本的な価値観・尺度
事業検討に際しては、前述のキーワードを踏まえ、以下の事項を判断基準として、「卓越したビジネスモデル」の構築が可能かどうかを必ず検証しよう。
- その事業はBenesse の企業哲学と理念に沿っているか
- 顧客への提供価値は明確であり、顧客満足を得られるものか
- 当社はコアコンピタンス(差別化する優位性や専門性)を有しているか
あるいは、それを補完してくれる協力先(外部パートナー)を有しているか - 将来において市場の成長が見込めるか
- 持続的な利益確保が見込めるか
以上が確認できたら、撤退基準を明確にして、大胆に推進しよう。
経営の重点方針〜2010年に向けて〜
「選択と集中と改革」をキーワードに成長し続ける「卓越したビジネスモデル」の構築を進める。
- 「選択」 既存、新規に関わらず、事業の領域と対象を「意思決定時の基本的な価値観・尺度」に沿って見直す。
- 「集中」 全体最適で社内資源を配分する。
- 「改革」 事業モデルや製作・営業・基盤などあらゆる業務プロセスで最も理想的な方法を考える。
数値目標
- 顧客からの信頼の証としての 売上4300億円
- 私たちの努力の証としての 利益430億円
- 株主の資金を有効に活用していることの証としての ROE12%
- 「教育のベネッセ」の強化・深化
「多様な学びの場」を創造し、「顧客の向上意欲の支援」・「学びへのモチベーション向上」など、顧客にとって価値ある商品・サービスの提供を行う。
「教育のベネッセ」を強調するのは、教育事業をしているというだけの意味ではなく、社員一人ひとりが、謙虚にこれからも学び続けなければならないという思いからである。 - 市場創造のための「ダイレクトマーケティングモデル」の強化・進化
人的活動や地域コミュニティとメディアの連動により、顧客開拓力の向上を図り、クロージング力を高める。
「縁のあったお客様」と生涯において、よい関係を持ち続ける顧客接点を創造する仕組みを作り、継続型事業モデルを進化させる。 - 筋肉質な企業体質
社員一人ひとりの創意工夫を活かすとともに、チームとしての生産性向上や業務改革を積極的に推進し、そのプロセスの中で「改革と自己の成長実感」を持つ企業体質を創る。
