事業の特性を活かし、環境教育を推進しています
ベネッセは「事業そのものによる社会貢献」を目指しています。2008年3月に改訂した「環境方針」でも「事業特性を活かした環境教育の推進」を宣言し、その一環として「エコロプロジェクト」を立ち上げました。幼児から高校生まで、年齢に合わせた環境教育が始まっています。
インタビュー
全国で大反響を呼んだ「かんきょう紙芝居」活動
マーケティング・営業本部長室
事業開発セクション
川田 和宏
2007年秋頃から、部内で「幼児向けに環境教育ができないか」という話があり、全国の幼稚園にヒアリングをしてみたところ、「環境は範囲が広くて、何を教えるかが難しい」「モノを大切にすることを教えたいが、伝わりにくい」という意見が多く聞こえてきました。そこで、「こどもちゃれんじ」のキャラクター“しまじろう”の防犯教育紙芝居が好評だったことをヒントに、洞爺湖での環境サミットがあった2008年、「モッタイナイむらのモッタくん」という紙芝居を作成しました。しくみは簡単で、紙芝居を使い、モッタくんと一緒に身近な環境問題を考える。幼稚園で学んだ内容を家庭で復習する。そのために、ご家庭ごとに家庭用教材を配布しました。さらに、園児が家庭で取り組んだことを、教材付録の葉っぱに書いて幼稚園でまとめるというサイクルにしました。園児たちが自ら環境を考え、取り組むことで、環境について関心を持つきっかけづくりを目指しました。
監修をお願いした(財)日本環境協会からは、「多くの会社で子ども向けの環境活動をやっているけれど、家庭が深くかかわるような活動は、ベネッセさんならではですね」との評価をいただきました。また、全国各地の幼稚園からも大好評で、最終的に3,000園以上の幼稚園からお申し込みをいただき、約42万人の園児たちが紙芝居を見てくれたのです。
夢は、日本初の総合環境教育プログラムの確立
私も幼稚園で先生が紙芝居を読む様子を見学しましたが、子どもたちの反応は予想以上で最後は「モッタくん、モッタくん」の大合唱。保護者のかたからも「家でもこまめにテレビを消すようになりました」「逆に親が教わっています」などの声をいただきました。「かんきょう紙芝居」活動は2009年、保育園へのご案内をスタートしました。
今後の課題は、総合的な環境教育プログラムの確立です。紙芝居を県内の全幼稚園で導入してくださった福井県の環境行政課からは、「幼稚園から高校まで、一貫した環境教育プログラムをつくりたい。知恵を貸して欲しい」というご要望をいただきました。当社でも「こどもちゃれんじ」や「進研ゼミ」など、それぞれの教材で環境問題を取り上げていますが、学年をつなぐ体系立ったプログラムはまだありません。おそらく日本中、どこにもないはず。これができれば、ベネッセとして最高の環境貢献になるのではないでしょうか。
エコロプロジェクト
エコロプロジェクトWeb画面
「エコロプロジェクト」とは、エコロジー+ココロ+プロジェクトを組み合わせた言葉で、環境教育に込めた私たちの願い(ココロ=心)を表しています。子どもたちが環境教育を通じて環境に配慮することが当たり前となり、楽しく行動できる。そして子どもたちの中に活動のリーダーが生まれる、そんな世の中になることを願い、2008年度よりさまざまな活動を始めました。
エコロプロジェクトの実施内容(2008年度)
| かんきょう紙芝居 (幼稚園対象) |
採用園:3,298(全園の24%) 成果レポート:約700園、21,191人 活動による削減CO2換算値:1,414,973kg |
|---|---|
| 環境コンクール ※(小学生高学年〜高校生対象) | 応募件数 小学生:276件 中学生:635件 高校生:168件 |
| イベント |
北海道洞爺湖サミット記念 環境総合展2008(6月/札幌) アンケート回答:857人(うち満足と回答97%) エコプロダクツ東北2008(10月/仙台) アンケート回答:2,013人(うち満足と回答95%) |
※環境コンクール
2008年度から、小学生高学年から高校生までを対象に、環境に対して実行していること、日頃考えていることなどを募集して、コンクールを開催しました。募集期間は夏休みを中心に設定。多くの応募の中から審査を経て、優秀作品の発表を行いました。
「北海道洞爺湖サミット記念 環境総合展2008」に参加
ベネッセブース
2008年6月、「北海道洞爺湖サミット記念 環境総合展2008」に北海道事業所がブースを出展しました。このイベントには環境活動に取り組む企業・団体333社が参加し、期間中に8万人以上が来場しました。
ベネッセブースでは「『みて』『さわって』『かんじて』環境を学ぶ」をコンセプトに、「しまじろうの環境ビデオ」や紙芝居の上映、環境教材展示、子どもたちが葉っぱのシールに環境活動宣言を書いて貼る「エコの木」などを設置しました。
事業を通じた環境活動
「こどもちゃれんじ」の環境ページ
幼児向け通信教育講座「こどもちゃれんじ」では、環境教育の視点を盛り込んだ記事を掲載しています。また、「進研ゼミ小学講座」では、環境問題を扱った『地球環境調査BOOK』を別冊付録として作成したり、教科の中で環境のテーマを扱ったりしています。さらに「進研ゼミ中学講座」「進研ゼミ高校講座」では、問題文に環境関連のものを使用するなど、幅広く環境問題に接する機会を提供しています。
環境教育教材の制作
総合的な学習の時間用の教材制作
通信教育で培ったノウハウを活用し、幼稚園や小学校の学習で使用できる環境教育の教材を制作しています。
2004年度からは岡山県の委託を受けて、総合的な学習の時間で使用する教材を作成しています。また、紙だけでなく、しまじろうを登場させた環境教育映像(環境ビデオ)を制作し、イベントなどで上映しています。
ビデオテープ回収リサイクル
ビデオ教材をお届けしているお客さまの負荷を軽減するために、ビデオテープの回収リサイクルに取り組んでいます。「進研ゼミ小学講座」の会員やベネッセ各拠点での回収によって、2008年度は約3,200本のビデオテープが集まり、プラスチック製品の原材料として使用されました。
ストレッチフィルムのリサイクルを実施
ストレッチフィルムを圧縮して→
測量用の杭に
当社の物流拠点であるベネッセ・ロジスティクス・センター(岡山県瀬戸内市)では、2007年7月より、納品時の荷崩れ防止のために巻きつけてあるストレッチフィルムのマテリアルリサイクルに取り組んでいます。これにより、2008年度は年間41トンのストレッチフィルムがリサイクルされました。
「赤ペン先生」の業務改革で紙を削減
2007年度から2ヵ年計画で、「進研ゼミ小学講座」の赤ペン先生が業務で使用する約640万枚の紙の削減に取り組みました。赤ペン先生の業務環境にパソコンを導入し、これまで「紙に打ち出して確認」「紙に記入」していたものをWeb上でできるようにしました。この取り組みは、単純に紙をWeb化したのではなく、サービス品質や業務生産性がダウンしないように調査、開発設計など丁寧にステップを踏んだことがポイントです。
「進研ゼミ小学講座」赤ペン先生が業務上使用する紙枚数の推移

※答案は除く。
環境配慮用紙の調達
当社では、印刷用紙を大量に使用することもあり、「環境配慮用紙」(再生紙・無塩素漂白紙・認証取得紙)の調達・使用を促進しています。
2008年度の環境配慮用紙使用率は、99.0%となっています(2007年度の実績は98.6%)。
環境配慮用紙の調達状況

※(2008年2月〜2009年1月)
〈自社手配分のみ〉
コピー使用量抑制の取り組み
会議でのプロジェクター使用の促進、配布部数の削減、両面・縮小コピーによるコピー枚数削減など、ペーパーレス化に取り組んでいます。総使用枚数は増加傾向にありますが、社員一人当たりの換算では、2005年度の1,458枚から2008年度は1,289枚と、約12%削減できました。
廃棄物の抑制、分別・リサイクルの推進
拠点ごとに定められたゴミの分別を徹底し、極力リサイクルに回すため、分別については社員による自己点検活動を実施しています。岡山本社と東京本部(多摩オフィス)では、社員食堂の食品廃棄物を堆肥化しています。また、この2拠点の廃棄物総量は2005年からの4ヵ年で、約27%減少しています。
オフィスでの省エネルギー活動
効率的な設備運用、点灯設備やパソコン利用での電源オフを徹底することで、エネルギー使用量の削減に努めています。事業者単位のエネルギー管理を義務づける「省エネ法」の対象である東京本部(多摩オフィス)では、電気や蒸気の使用量削減により、CO2排出原単位当たりで、2006年度より5%下げることができました。
オフィス排出紙のリサイクル
リサイクルされたトイレットペーパー
オフィスワークで出た廃紙は、原則リサイクルされています。シュレッダーにかけた書類は、トイレットペーパーに再生しています(多摩オフィスのみ)。
事業所での環境活動〈岡山本社〉
岡山県より「晴れの国クールビズ賞」を受賞
岡山県が募集する「2008おかやま発クールビズ宣言」に岡山本社として応募しました。その結果、西日遮光カーテンの設置、館内すべてのエアコン操作盤に大きな文字で設定温度の表示をしたことなどが評価され、「晴れの国クールビズ賞」を受賞しました。
この宣言には、当社を含め岡山県内214の企業・団体が応募し、ユニークな取り組みをしている12の企業・団体に賞が授与されました。授賞式は7月に岡山県庁にて行われ、石井正弘岡山県知事より「他社の模範として今後も取り組んでいって欲しい」とのお言葉をいただきました。

賞状

岡山県知事(左)より賞状を授与される八木 人財総務本部副本部長(右)

西日遮光カーテン

エアコン操作パネルの温度表示
事業所での環境活動〈大阪事業所〉
大阪市一斉清掃「クリーンおおさか2008」に参加
大阪事業所での清掃活動
2008年11月、大阪事業所で周辺地域の清掃活動を行いました。大阪市環境局が「ポイ捨てのない美しい街づくり」のために推進する「クリーンおおさか2008」の一環で、参加団体が一斉清掃を行うものです。
活動中は、近隣の企業のかたや宅配業者のかたから「きれいになって驚きました」という声をいただきました。今後も、地域に根ざした環境活動を積極的に考えることのできる集団を目指します。
事業所での環境活動〈九州事業所〉
福岡県から「エコ事業所」を受賞
賞状
福岡県では、県内の事業所の温暖化防止への取り組みを促す目的で、省エネルギー、省資源活動に率先して取り組む「エコ事業所」を募集。その中でとくに優れた事業所を選び、表彰するという取り組みを行っています。
2007年度は194事業所のエントリーがあり、「電気使用量削減に向けた取組部門」「自動車燃料使用量削減に向けた取組部門」「その他の地球に優しい活動部門」の3部門でそれぞれ最優秀1件、優秀事業所2件が選ばれ、九州事業所は「その他の地球に優しい活動部門」で優秀賞をいただきました。(2008年10月発表)。
